現在、新型コロナウイルスに関するニュースが毎日のように世間を騒がせています。
マスクも品切れ状態で不安が募る中、予防として手洗い・うがいなどの感染症対策が叫ばれていますが、こんな時こそ、中医学の「扶正袪邪(ふせいきょじゃ)」の知恵を生かして未病先防していただきたいと考えます。

扶正[=正気(せいき)を養うこと]祛邪[=邪気(じゃき)を取り除くこと] 」。
 中医学では、身体を作り生命活動を維持するのに必要な物質と人体の抗病能力(免疫システム)を正気と呼びます。
正気の中でもウイルスや病原菌などの邪気から身体を守る「衛気(えき)」と言い、衛気腎(じん)に蓄えられた精(せい)から作られ、脾(ひ)<胃腸>から栄養を受けて、肺(はい)の働きで全身に運ばれます。
 免疫力を高めるには、やはり五臓全てが関わっていて、特に高齢者や老化を感じている方は補腎薬(ほじんやく)を補い、胃腸が弱っている方や風邪を引きやすい方は、補気薬(ほきやく)の働きを高める事が大切。 

 同じ場所にいたのに、感染する人としない人がいたり、高齢者は重症化し易いのは、正気に差があったと考えられます。
 それでも、ウイルスのような強い邪気に侵されそうな時は、早めに板藍根(ばんらんこん)などの清熱解毒薬(せいねつげどくやく)や症状に合わせた袪邪の漢方薬で症状を軽減することも大切です。