「起立性調節障害」は病気?
2022.06.23
朝、起きることができない子供は「怠け」「サボり」と思われがちですが、
それは「起立性調節障害」かもしれません。
子どもに多い起立性調節障害は、自律神経系の異常で循環器系の調節が乱れる
病気と言われています。
起立時に立ちくらみ・めまい・頭痛、気分が悪い、倦怠感、さらに腹痛、食欲不
振、朝起きられない、夜寝つけないなど症状は様々です。
これらの不定愁訴を中医学的に診ると、先ずは「気虚(ききょ)」が原因であると
考えることが出来ます。気虚とは簡単にいうと活動エネルギーの不足。
もともと元気のない人や、疲れ過ぎて気を消耗すると気虚になりますが、日頃か
ら胃腸が弱く、湿度やストレス、お腹を冷やす食習慣などで「脾(ひ)の運化作用
<食べた物から気(き)・血(けつ)・津液(しんえき)を作る力>」が弱まり、栄養を
十分に吸収できずに気虚になって行く場合もあります。
気が足りないと食欲もおきず、血も不足して流れなくなるという悪循環に陥って
しまいます。
西洋医学には気虚という概念はなく、改善法も確立していません。
「起立性調節障害?」と思ったら、まずは胃腸の調子を整え気の充実を図りま
しょう。
漢方では、脾の運化を助ける補気健脾薬(ほきけんぴやく)は欠かせません。
気虚の原因も様々ですから、先ずはご相談下さい。